会見リポート
2013年05月08日
14:00 〜 15:30
10階ホール
著者と語る『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』 佐々涼子 フリーライター
会見メモ
『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』著書のページ
http://books.shueisha.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?isbn_cd=978-4-08-781513-9&mode=1
会見リポート
現場の取材重ね感じた「死を想え」
山﨑 登 (企画委員 NHK解説主幹)
その後ライタースクールに通って機会を探ったが、死をテーマにしたノンフィクションは売れないと、多くの出版社の人に言われたそうだ。それでもほとんど知られていない海外で亡くなった人のその後は書くべきテーマで、多くの人に知ってほしいという気持ちは変わらなかった。
転機となったのは2011年3月11日の東日本大震災の発生で、多くの人が死を身近なものとして考えるようになったからではないかと感じた。死の現場の取材は、亡くなった人や遺族のプライバシーの問題と向き合わなければならず、何が正解なのかわからないままに手探りでやってきたが、大切なことは誠実さや熱意をわかってもらうことだと思うと語った。
死の現場を取材してわかったことは、家族の死をきちんと受け止めるためには、きちんと別れることが重要だということ。また人は生きてきたように、亡くなるのではないかという感想を持った。
高齢化社会では、多くの人が医療機関ではなく家庭で亡くなるようになるとして、次作では「在宅医療」をテーマに取材を進めていると言う。重いテーマが続くが、死を見つめることは「現代人の生きかた」を考えることにつながるとして、ゲスト恒例の揮ごうは「死を想え」と記された。
ゲスト / Guest
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佐々涼子
フリーライター
研究テーマ:著者と語る『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』