2013年03月13日 17:00 〜 18:00 宴会場(9階)
細野豪志 民主党幹事長 記者会見

会見メモ

民主党の細野豪志・幹事長が、①野党としてどのように被災地に向き合っていくか、②野党のあるべき姿、③民主党綱領の改正(2月の党大会で了承済み)の主要点などについて語った。その後、①参院選へ向けての「みんな」や「維新」との選挙協力、②衆議院の定数削減、③福島県の帰村や中間貯蔵施設設置問題などについての質問に答えた。

司会 日本記者クラブ企画委員 田崎史郎(時事通信)


会見リポート

定数削減 「柔軟」なのに「譲れない一線」

田崎 史郎 (企画委員 時事通信解説委員)

少々、驚いた。私の質問に、細野豪志民主党幹事長がこう答えたからである。

「田崎さん、それは全然違います。全く事実誤認です。私たちは私たちの考え方にこだわらないんです」

「我々は意地を張っていないんです。どうぞ、柔軟にいろいろやりますから協議しましょう、あらゆる可能性について柔軟なんです。ですから押し付け合いをしているんじゃなくて、我々は柔軟なんです。果たして自民党が柔軟かどうか、皆さん、しっかり見極めて、本当にやる気があるのはどっちかというのを、見ていただかないといけない」

私の質問は真っ向から否定された。質問は「民主党の定数削減案に自民党が反対し、自民党、公明党が定数削減案をまとめると今度は民主党がダメだと言う。党利党略の極みで、まとまるとは思えない話をどっちが最後のババを握るか競争している印象だ。この際、第三者機関、選挙制度審議会に委ねるべきではないか」という内容だった。それを細野氏は「事実誤認」と決めつけ、民主党は柔軟と再三、強調した。

ならば、と思い「それでは自公案はのみうる話なのか」と突っ込んだ。これに対して細野氏は「幾つか譲れない線がある」と前置きした上で3条件を提示した。

・定数削減の規模が十分か。我々は2割をベースとしている

・国民がその選挙制度を理解できるか

・憲法との整合性

「柔軟」なのに「譲れない一線がある」と言う。これでは、定数削減はまとまらない。どっちが本気か見極めろと言われても、本気ではないと認める人はいないのだから、無理だ。会見を通じ、この解決策は選挙制度審議会にゆだねるという確信を一層強めるほかなかった。


ゲスト / Guest

  • 細野豪志 / Goshi Hosono

    日本 / Japan

    民主党幹事長 / Secretary General, DPJ

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