2013年02月19日 13:00 〜 14:30 10階ホール
エリゼ宮・モナコ宮料理長を囲む会

会見メモ

東北支援のために東北の食材を使って料理をつくるテレビ企画のため来日。

宮城県、福島県訪問の経験を交えながら、エリゼ宮殿、モナコ宮殿での料理について説明した。

ゲスト名(発言順)

ジル・ブラガール「クラブ・デ・シェフ・デ・シェフ(首脳の料理人クラブ)」創設者

Gilles Bragard, Founder of Club des Chefs des Chef

ベルナール・ヴォション フランス大統領府・エリゼ宮殿料理長

Bernard Vaussion, Chef to the President of the Republic of France

クリスチャン・ガルシア モナコ公国・モナコ宮殿料理長

Christian Garcia, Chef to His Serene Highness Prince Albert II of Monaco

司会 西川恵(毎日新聞専門編集委員)

通訳 本多眞知子(サイマル・インターナショナル)

クラブ・デ・シェフ・デ・シェフのホームページ

http://www.club-des-chefs-des-chefs.com/index.php


会見リポート

被災地の食材でつくる饗宴料理

西川 恵 (毎日新聞外信部専門編集委員)

 東北被災地支援のイベントでの来日だ。世界の首脳が集うフランスのエリゼ宮とモナコ公国の王宮、休みを取るのは難しくなかったのか。

 「エリゼ宮には20人の料理人がいますから問題ないです」(ボション氏=右)。「アルベール大公には『いい企画だ。厳しい体験をした被災者を励ましてきてほしい』と言われました」(ガルシア氏)

 東北の食材を使って饗宴料理を作るのが二人に与えられた役割。食材探しでボション氏は福島を回った。「1・積もった雪の下からキャベツを掘りだしたり、イチゴも味わった。香り、甘みと素晴らしかった」

 ガルシア氏は宮城県の気仙沼でワカメを収穫し、地元の家庭で魚をぶつ切りにして野菜と煮込んだどんこ汁を味わった。「ワカメは今後、大公の食卓に上るでしょう。どんこスープも地中海風にアレンジして出したい」。二人は東北の食材からさまざまなアイデアをもらったようだ。(この模様は3月18日午後9時からのNHKBSプレミアムで放送)

 被災地の荒廃ぶりは二人の予想をはるかに超えていたという。「しかし人々が前向きなのには勇気づけられた。今後、私は気仙沼の大使として被災地のことをモナコで伝えていきたい」(ガルシア氏)

 オランド仏大統領は大の日本食ファン。時折日常食に所望し、その時は日本料理の腕がある料理人が担当する。好みは巻きずし。今年、同大統領の来日が予定されている。日本の外務省には落とせぬ情報だ。

 ガルシア氏は国家元首の料理人で作る非営利組織「シェフのシェフ・クラブ」の会長。「日本もぜひ入ってほしい」と呼びかけている。


ゲスト / Guest

  • ベルナール・ヴォション フランス大統領府・エリゼ宮殿料理長         クリスチャン・ガルシアモナコ公国・モナコ宮殿料理長 / Bernard Vaussion, Chef to the President of the Republic of France     Christian Garcia, Chef to His Serene Highness Prince Albert II of Monaco

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