2012年06月12日 13:30 〜 14:30 宴会場(9階)
エスカラ ペルー新駐日大使を囲む会

会見メモ

2012年3月に着任したペルーのエスカラ大使が、ペルーの経済発展や日本との経済・貿易関係、TPP交渉などについて話し、記者の質問に答えた。


司会 泉宏 日本記者クラブ企画委員

通訳 丸山啓子(オルビス・インターナショナル)


ペルー大使館のホームページ

http://www.embajadadelperuenjapon.org/jap/indexjap.php


会見リポート

1人当たりGDP伸び率世界3位の自信

窪田 淳 (日本経済新聞国際部)

「立ってお話ししてもよろしいでしょうか?」記者会見の冒頭、こう話すと、マイクを片手に演台の前にすっくと歩み出た。あっけにとられる聴衆を前に、パワーポイントを駆使してペルー経済の現状と見通しを小1時間、立ったままよどみなく説明してみせた。


「まるで投資家を前にプレゼンテーションする企業幹部のようでしたよ」と終了後に水を向けると「そうでしょう。私はエコノミストですから」と自信に満ちた笑みが返ってきた。高成長に沸くペルーにとってまさに適任の大使だろう。


銅などの鉱物のほか、魚粉といった水産資源でも世界的な産出量を誇るペルー。2008年から11年までの人口一人当たりの国内総生産(GDP)伸び率は中国、インドに次ぐ世界3位につけている。11年の輸出額は前年比30%増で、外貨準備高のGDP比率は中南米諸国中トップで韓国を上回る……。


2000年代前半までのペルーしか体感していない筆者にはこうした数字があまりにまぶしく映る。勝手を承知で言わせてもらえば「いつからこんな優等生に」が本音だ。


チリ、アルゼンチンといった周辺国と比べて生活スタイルの洗練度では若干水をあけられているものの、素朴で勤勉な国民性に親しみが持てる、というのが間近で見た4年余りの歳月で培われたペルーのイメージ。日系人が南米でブラジルに次いで多いという歴史的背景に加え、山海の幸をふんだんに使った郷土料理の卓抜した美味さもリマに着くと他のどの街よりも心地よく感じさせる要素の一つだ。


記者会見後はペルー大使館お抱えのシェフによるエンパナーダ(ミートパイ)や飲み物もふるまわれた。大使のお気に入りはブドウの蒸留酒ピスコをジンジャーエールで割った「チルカノ」とか。伝統的なカクテルだが甘みの強い「ピスコサワー」でないあたりにも大使のこだわりを見た気がした。



ゲスト / Guest

  • エラルド・エスカラ / Elard Escala

    ペルー / Peru

    駐日大使 / Ambassador to Japan

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