会見記録/昼食会/研究会

2012年2月24日    15:00〜 16:30
日本総合研究所国際戦略研究所理事長 田中均     10階ホール

氏名 田中均  Name Hitoshi Tanaka
日本 Nation Japan
肩書 日本総合研究所国際戦略研究所理事長 Title Chairman, Institute for International Strategy, The Japan Research Institute, Limited
研究テーマ TPP
研究会数

会見メモ

司会 日本記者クラブ企画委員 倉重篤郎(毎日新聞)


日本総研ホームページ(田中均氏のページ)

http://www.jri.co.jp/page.jsp?id=19304

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会見詳録

日本総合研究所国際戦略研究所理事長 田中均  写真 1 日本総合研究所国際戦略研究所理事長 田中均  写真 2      

記者による会見リポート

TPP論 最大の外交課題は対中政策

研究テーマ:TPP

研究会回数:7

「皆さん、日本が今抱える最大の外交課題は何だと思いますか」と田中均さんは会見会場を見渡した。「私は中国とどう向き合っていくか、だと思います」


そんな風に始まった田中節は、TPPを切り口に、日本がいかに戦略的に中国を取り込んでいくことが重要か、それはどうすればいいのか、をとうとうと語り続けた。


2001年、田中さんがアジア局長の時の使命は、小泉純一郎首相靖国参拝後の対中関係改善だった。そのころは政冷だったが、経熱でもあった。だが、その後中国は変身する。2010年GDPが日本と並び、尖閣諸島問題ではなりふり構わずの体で経済交流まで止めて来た。軍人が外交政策にも口を出すようになってきた。


これに米国は敏感に反応した。東南アジア諸国との軍事連携を強化、中国の接近拒否戦術にはエアシーバトル戦略を構想中だ。強い経済的依存関係の中で、かつてのソ連対応とは一味変えて、孤立化させずかつ覇権国にもさせないという戦略だ。


その中で日本の取るべき道は以下の通りだ。軍事的には日米安保で中国の台頭をヘッジする。一方で、日米中の信頼醸成の枠組み作りに主導権を取るべきだ。


TPPというのはまさにその文脈の中にある。国家資本主義である中国をこちらの自由経済体制に引き寄せていく手段である。中国は5年~10年後に必ずTPPに入ってくる。中国は大きくなって傲慢になるのは避けられない。かつて日本もそうだった。だが、周りの国々がきちんとした対応をすれば、合理的な範囲内に留めることができる、と。


久々に外務官僚の骨太で精緻な戦略論を聞かせてもらった。話は農業問題、普天間問題からメディア論と機微に触れた。質問も多く、丁寧に答えてくれた。ゲストブックの揮毫はただ「覚悟を持つこと」。この人に一度外相をやらせてみたら、と夢想した。


企画委員 毎日新聞論説委員長 倉重 篤郎
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