2012年01月19日 13:00 〜 14:30 10階ホール
研究会「2012年経済見通し」「世界経済」ロバート・フェルドマン モルガン・スタンレーMUFG証券 マネジング・ディレクター経済調査部長

会見メモ

2012年経済見通し 世界経済


司会 日本記者クラブ企画委員 萬 直樹(テレビ東京)

フェルドマン氏の講演資料
http://www.jnpc.or.jp/files/2012/01/Feldman_16January_2012J.pdf


会見リポート

起死回生 カギ握るTPP問題

玉置 和宏 (毎日新聞社特別顧問)

新年の経済見通し講演に今回が10回目という超人気エコノミストである。複合的な視点を取り込み、リアルに分析しているからだ。


停滞と混迷と自己温存を性懲りもなく続ける日本経済と政治。今年は「このままでいけば2012年は実質1%成長、デフレはますます悪化し円高も好転する気配はない」と切り捨てた。暗い分析だが長年経済の現場を見てきた筆者も同感だ。


ならば「日本経済起死回生のシナリオ(ストーリー)はないものか」となる。それに繋がる明るい兆しは、TPP(環太平洋経済連携協定)に野田政権が前向きであることで、超円高と空洞化にブレーキをかけると評価した。東大など国立主要大学の秋入学検討は「グッドニュース」とも。


筆者が新鮮な切れ味を見たのは、選挙制度改革が日本を変えるかもしれないという期待である。最高裁の「一票格差違憲判決」を受けたものだ。日本では地方に有利な選挙制度が地方に多い高齢者の声を過大に反映して世代間格差を生んでいるというのがその理由だ。だから衆院定数是正は比例より小選挙区に重点をという主張だ。


「ギリシャ悲劇」が欧州から日本国債(JGB)に飛び火する可能性について「2015、16年ころにも」と受け止めた。国内で日本の国債を買い支えるのは貿易黒字という氏の所説でいけば、そのころに貿易収支が赤字化するということだろう。そうなるとキリギリス的日本の「悲劇物語」がここから始まる。おっとこれは筆者のストーリーである。



ゲスト / Guest

  • ロバート・フェルドマン / Robert Feldman

    モルガン・スタンレーMUFG証券 マネジング・ディレクター経済調査部長 / Managing Director, Head of Economic Research, Morgan Stanley MUFG Securities

研究テーマ:2012年経済見通し

研究会回数:0

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