2011年08月24日 17:30 〜 18:30 10階ホール
シリーズ企画「3.11大震災」平野達男 復興対策担当相

会見メモ

平野達男 東日本大震災復興対策担当、内閣府特命担当大臣(防災)(菅第二次改造内閣)

Tatsuo HIRANO, Minister for Reconstruction in response to the Great East Japan Earthquake  Minister of State for Disaster Management

(2nd Reshuffled Kan Cabinet)


シリーズ企画「3.11大震災」


司会 日本記者クラブ企画委員 倉重篤郎 (毎日新聞)


内閣府のホームページ

http://www.cao.go.jp/minister/1107_t_hirano/index.html


会見リポート

妥当な復興課題の指摘

川上 高志 (共同通信編集委員)

東日本大震災の発生から約半年。被災地にはいまだに瓦礫が積み上げられ、数万人が避難所や仮設住宅での生活を強いられている。復興は進んでいない。「この間、政府がやってきたのは応急対応。これから本格的な復旧・復興に取り組む」と指摘し、今後の課題を分かりやすく列挙した。


松本龍・前復興担当相の「暴言辞任」で、副大臣から昇格してまだ2カ月弱。だが被災地・岩手県出身であり、発生直後から現地入りしていただけに、短時間の記者会見ながら現地事情の詳しい説明が聞けた。環太平洋連携協定(TPP)担当の内閣府副大臣時代からみせていた官僚出身らしい手堅さがうかがえた。


今後の課題として、「高台移転」などの土地利用計画が鍵となる復興計画の策定。高齢化・人口減の中で時代を先取りする街づくり。それに加えて復興財源の問題を挙げた。ただ菅政権の退陣を目前にした会見だったため、復興増税について「結論は早く出す必要がある」としながらも「判断は次の政権に委ねられる」と踏み込まなかったのは物足りなく、残念だった。


「津波・地震の被災地と原発事故の被災地では対応が抜本的に違う」とも語り、原発を冷温停止し、除染の可能性を探らなければ「復興計画が話しづらいつらさがある」と指摘。原発事故対応は長期間にわたるだろう。


「3・11」に何が起きたのかを詳細に分析し、記録に残すこと。災害に強い街づくり。東海、東南海、南海の3地震が同時に起きる「3連動」や首都直下地震への備え。災害基本計画の見直しと必要な法整備─。今後取り組むべき課題として挙げたテーマは妥当だ。首相が代わろうがその重要性は変わらない。


ゲスト / Guest

  • 平野達男 / Tatsuo HIRANO

    日本 / Japan

    復興対策担当相 / Minister for Reconstruction in response to the Great East Japan Earthquake Minister of State for Disaster Management (2nd Reshuffled Kan Cabinet)

研究テーマ:シリーズ企画「3.11大震災」

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