2011年07月27日 15:45 〜 16:45 10階ホール
細野豪志 原発事故担当相 記者会見

会見メモ

司会 日本記者クラブ企画委員 田崎史郎(時事通信)


官邸 東電福島原発・放射能関連情報のページ

http://www.kantei.go.jp/saigai/genpatsu_houshanou.html


会見リポート

短距離走り抜け成果あげたい

柴田 文隆 (読売新聞科学部長)

福島第一原子力発電所の事故対応だけでも大変なのに、節電啓発、消費者、食品安全問題なども担当する多忙な大臣。4分遅れで始まった記者会見は、引き締まった表情、力強い口調で流れるように進んだ。


事故収束へ向けたステップ2の目標も、「原子炉底部の温度が100度以下に下がる前提だが、放射能の飛散も年間1ミリ・シーベルト以下にしなければならない」と明快。


「そこまで持っていかないと世界に対し収束と言えない。ましてや避難されている皆さんに、『どうぞ帰ってきてください』と言うことができない」と、帰宅する日を切望する住民の心情に思いやった。


口調が少しよどんだのは、今後、国民的議論に付されるべき課題に話を移した時。①原子力規制機関のあり方②エネルギー政策③電力業界のあり方─の3点を重大テーマに挙げたが、「秋に向けて私に発言する資格があるのかどうかというのがあるわけですが…」「この方向でレールだけは引いておきたいという思いも含めて、こうした課題があるだろうという趣旨で受け止めていただきたい」と複雑な表情を見せた。


菅政権に国家百年の計を見直す時間が残されていると考える国民はほとんどいない。だが若き原発相は、限られた任期の中で最大限の努力をしようとしている。「とにかく短距離走を走り抜けて、できるだけの成果をあげたい」という締めくくりの言葉に迷いはなかった。


恒例の揮毫は「振気」の2文字。幕末の志士、橋本左内「啓発録」から引いたという。


「単純なことでして、『ふるえるくらいの気合でやればやれないことはない』という意味。今回は本当にぶったおれるかと思うくらいの気合でやった。その気持ちがあれば、必ず道は開けるということです」


ゲスト / Guest

  • 細野豪志 / Goshi HOSONO

    日本 / Japan

    原発事故担当相 / Minister for the Restoration from and Prevention of Nuclear Accident, Minister of State for Consumer Affairs and Food Safety, Minister for Power Saving Promotion

研究テーマ:シリーズ企画「3.11大震災」

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