2009年09月17日 00:00 〜 00:00
マルティナス・ファン・スカルクゥイク・南アフリカ観光大臣

申し込み締め切り

会見リポート

南アの魅力も体感してほしい

大西 純一 (スポーツニッポン新聞編集委員)

来年6月のW杯開催を控えて注目度が高まっている南アフリカ。建設労働者のストによるスタジアム建設の遅れや1日平均50件の殺人事件が起こる治安の悪さなどネガティブな話題ばかりが取りざたされる中での観光大臣の会見は興味深かった。

W杯南ア大会は世界で延べ350億人がテレビ観戦し、大会期間中に約45万人の外国人が南アを訪れると見込まれている。まさに世界中の人々の目が南アに向く。マルティナス観光相は熱く、そして真摯に厳しい質問の1つ1つに答えていった。

「スタジアムは11月までにはすべて完成、12月には国際サッカー連盟(FIFA)のブラッター会長が視
察する」。インフラ整備に約3400億円を投資、6000億円の経済効果を見込んでいる。2002年W杯の日本での経済効果が3700億円で約1・6倍だ。ホテルも10万室が用意され、治安も19万人の警察官を配置する。南ア政府がこの大会にどれだけ力を入れているかがよくわかった。

「最高級のホテルも近代的な道路や鉄道、空港もある。南アにきてアフリカを感じ取ってほしい」と大会成功へ自信を見せる。「昼間は野生のゾウやサイを見て、午後はW杯を見て、夜は本物の野生のブッシュを見てほしい」。サッカーだけでなく南アという国の魅力を体感してほしいと訴えた。

南アは日本からの直行便がなく、乗り継ぎで空路17時間かかる。8時間の時差もあって日本からの観光客はそう多くないが、来年が外交関係樹立100年で日本との関係は深い。

98年W杯フランス大会を取材したが、世界から人が集まって交流し、人生観が大きく変わった。12月4日のW杯抽選会で日本の対戦国が決まれば大会も盛り上がってくるはず。観光相の話を聞いてますます南アにいきたくなってきた。
 

ゲスト / Guest

  • マルティナス・ファン・スカルクゥイク / Marthinus van Schalkwyk

    南アフリカ / South Africa

    観光大臣 / Minister of Tourism

ページのTOPへ