会見リポート
2009年02月16日
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池田明史・東洋英和女学院大学教授/中島勇・中東調査会主席研究員/宮家邦彦・立命館大学客員教授
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会見リポート
米のチェンジと変化の難しさ
脇 祐三 (日本経済新聞論説副委員長)
3人の専門家を招いた研究会では、宮家氏が「ブッシュ政権のようなイデオロギー性が消え、オバマ政権にはプラグマティストが多い。だが、バイデン副大統領、クリントン国務長官、ミッチェル、ホルブルックといった特使も含め、大物の船頭が多い外交チームをいかに機能させられるのか」と口火を切った。
中島氏は「米国はケンカをしながら異なる意見も聞くという路線に戻ったが、中東の動きが現実的な路線に戻るには時間がかかる」と解説。池田氏は「米国が公正な仲介者の建前をどう回復するか」が注目点としつつ、中東和平ではイスラエル側もパレスチナ側も互いに確たる交渉相手を見いだせない状況で、「実質的な進展は考えにくい」と指摘した。
オバマ大統領のイランとの直接対話追求が注目されるが、イスラエル支持一辺倒の議会も含め米国の許容度には限界もある。イランの核開発問題をめぐる対立で、宮家氏がオバマ政権第1期に重大な局面を迎える可能性があるとの見方を示したのは印象的だ。
米国や中東の政治の見方について、「ここはオフレコで」と、かなり刺激的な例え話も飛び交った。中東でのパワーゲーム、政治駆け引きの根っこにある構造的で変わりにくい問題も、感覚的にある程度理解できる研究会になったと思う。
ゲスト / Guest
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池田明史 / Akifumi IKEDA,
日本 / Japan
東洋英和女学院大学教授 / Professor, Toyo Eiwa University
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中島勇 / Isamu NAKAJIMA
日本 / Japan
中東調査会主席研究員 / Chief Researcher, The Middle East Research Institute of Japan
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宮家邦彦 / Kunihiko MIYAKE
日本 / Japan
立命館大学客員教授 / Guest Professor, Ritsumeikan University
研究テーマ:米新政権と中東情勢