2009年01月21日 00:00 〜 00:00
フィリップ・フォール・駐日フランス大使

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会見リポート

大統領は年末か1月に

金子 大 (共同通信外信部(前パリ支局長))

「フランスのサルコジ大統領は日本をあまり好きじゃないと思われているようだが、決してそんなことはない」

日本記者クラブで会見したフランスのフォール駐日大使は、昨年2月の着任以来、おそらく数え切れぬほど繰り返した弁明を繰り返し、フランスがいかに日本との関係を重視しているか強調した。

サルコジ氏の日本観に疑念を抱かせるきっかけは「相撲は知的なスポーツじゃない」などと日本文化を冷ややかに論じた5年前の発言。サルコジ氏は2007年の大統領就任以来、昨年の洞爺湖サミットを除けば日本を訪問していないこともあり、日本の外交当局者の間では疑念が確信に変わりつつある。

ただ、フォール大使の解説によると、サルコジ氏の相撲発言の狙いは、当時微妙な関係にあったシラク前大統領を「間接的にやゆする点にあった」のだという。シラク氏は、愛犬に「スモウ」と命名するほどの相撲愛好家として知られていることが背景にある。

サルコジ氏の訪日見通しについて大使は「2009年度中。おそらく今年12月または来年1月」と説明。閣僚レベルの訪日は極めて頻繁であることも強調した。

講演は現下の金融危機に対するフランスの対応や、日本とフランスの経済的な結び付きにも多くの時間を割いた。

フォール大使は「資本主義のあるべき姿について、日本とフランスは考え方が似ている。両国とも製造業を大切にしてきたし、投資についても長期的展望を持ち、3カ月後に回収に走るようなことはしない。アングロサクソンとは異なる」と分析。経済が危機的局面にある今こそ、日本とフランスの協力関係を深めることが重要だとの認識を示した。

ゲスト / Guest

  • フィリップ・フォール / Philippe FAURE

    フランス / France

    駐日フランス大使 / French Ambassador to Japan

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