2008年08月08日 00:00 〜 00:00
インドネシア看護師・介護福祉士候補

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会見リポート

私たちは「開拓者」

米良 治子 (共同通信社会保障室)

日本とインドネシアの経済連携協定(EPA)に基づき、前日に看護師、介護福祉士候補の第一陣(205人)として来日したばかりのふたり。報道陣を前にした緊張感と、アンワル大使(右)が同席したこともあってか、来日した一番の動機は「両国政府が協定を結んだこのプログラムを成功させたい」と語るなど優等生的な受け答えが中心となった。

看護師は3年、介護福祉士は4年の間に日本の国家試験に合格しなければ帰国という厳しい条件だが、ダンタさん(左)は「万が一失敗しても日本で得た知識、経験などを持ち帰って生かしたい」と前向きな答え。また、インドネシアの10倍ともされる給与についても、金額を示しながらリッドワンさんは「国によって生活水準が違うので、それにのっとった水準だと思う」とした。

一方、就任前EPAの交渉にも関わった大使は「人と人との交流が盛んになることによって、よりたくさんのチャンスが生まれてくると思う」と期待する。受け入れは2009年度までの2年間だが、「1回で終わるのではなく、継続的なプログラムとして準備を進めてきた」と強調した。

初年度の来日は想定の半数以下となったが、ダンタさんは「先進国日本で進んだ技術を学び、現場で働きたい人はたくさんいる」という。今後、医療、介護現場での人手不足解消を見据え、継続的に外国人労働者を受け入れるかどうか。彼らが3─4年後にどういう結果を出すのかも一つの鍵となりそうだ。

ただ、「私たちは開拓者」という彼らの前にある言葉や文化の壁は大きく、自身や受け入れ施設の努力に頼るのは厳しすぎる。自治体や政府による支援の必要性も強く感じた。

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