会見リポート
2008年08月20日
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野田聖子・消費者行政推進担当相
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会見リポート
消費者行政の“伝道師”
餌取 稔也 (朝日新聞政治グループ)
売り込み先はふたつある。
まずは国民。各省庁にまたがる消費者行政を一元化するとの触れ込みの新官庁だが、まだまだ世間の認知度は低い。野田氏は「食べ物、製造物、サービスにインチキが相次いでいる。ウソをついている生産者に対し、政治の立場からチェックを入れる」とメリットを訴えた。
もうひとつは身内の自民党。こんにゃくゼリーによる窒息事故やガス湯沸かし器の中毒事故が相次いでいることを挙げ、「明治以来の縦割り行政は生産者を強くするのが一番の仕事で、命の大切さがないがしろにされてきた」と指摘。「私も含めて国会議員は大いに反省しなければならない。今までの自分の性格を別人格に変えるぐらいの大きな節目を実は自民党は迎えているが、党内的には大きな話題になっていないことが非常に残念だ」と意識改革を訴えた。
やり玉にあげたのは「消費者がやかましい」と発言した太田誠一農水相と、「詳しいという意味だ」と擁護した麻生太郎自民党幹事長。「大臣であるならば、日本の北から南まで分かる日本語を使っていただかなければならない」とクギを刺した。
だが、この会見からわずか10日余りで福田首相が突然、辞任表明した。後ろ盾を失った野田氏は「関心を寄せている議員が少ない中、不安に感じる」と漏らす。政府は消費者庁設置法案を予定通り秋の臨時国会に提出するが、民主党は対案を準備して徹底抗戦の構えだ。論戦を前に投げ出した首相は、本当に「国民目線」だったのか。疑問は消えない。
ゲスト / Guest
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野田聖子 / Seiko NODA
日本 / Japan
消費者行政推進担当相 / Minister for Consumer Affairs Promotion