2008年01月28日 00:00 〜 00:00
水野和夫・三菱UFJ証券チーフエコノミスト「2008年経済見通し」3

申し込み締め切り


会見リポート

サブプライムを哲学的に斬る

岡田 晃 (テレビ東京出身)

いつもグローバルな視点からの冷静かつ理論的な分析で定評のある水野氏が、日米の景気や株価についてどのような見通しを披露してくれるのかを期待して聞きに行ったら、その期待はいい意味で見事に裏切られた。

まず出てきた言葉が「近代日本の転倒性」。文芸評論家・柄谷行人氏の言葉からの引用だそうで、欧米に比べて短期間で近代化した日本はそれだけ矛盾が凝縮して表面化しやすく、1995年前後からのデフレや銀行神話崩壊などはその表れだという。

水野氏によれば、日本の長期金利2%割れも、16世紀のイタリア以来の利子率革命だという。こうした歴史的な観点から見ると、現在のサブプライム問題も世界経済の新たな段階を意味している。そんなスケール感にあふれた哲学的な内容だった。ただ、聞いている我々の方が十分そしゃくする時間が足りなかったようだ。

ゲスト / Guest

  • 水野和夫 / Kazuo MIZUO

    日本 / Japan

    三菱UFJ証券チーフエコノミスト / Mitsubishi UFJ security chief economist

研究テーマ:2008年経済見通し

研究会回数:3

前へ 2024年03月 次へ
25
26
27
28
29
2
3
4
5
9
10
11
12
16
17
20
23
24
30
31
1
2
3
4
5
6
ページのTOPへ