2008年01月17日 00:00 〜 00:00
岡田克也・民主党副代表

申し込み締め切り

会見リポート

再編ではなく政権交代を

清水 真人 (日本経済新聞編集委員(経済解説部))

やはり、「政界再編」の四文字は頑として口にしなかった。

「政権交代がある政治を創り上げることが政治家としての目標だ」

力説したのはどこまでも自民、民主の二大政党による「政権交代」の定着。「民主党結党から10年」と繰り返した。自民党に対抗しうる政党を築こうと心血を注いできた民主党へのこだわりは人一倍、強い。

二大政党化を促す小選挙区制導入論の先頭に立ち、自民党を飛び出て15年。衆参両院のねじれ現象に直面し、与野党ともに次期衆院選後の政界再編を公然と口にする議員が増える中、頑固なまでにブレない。良くも悪くもこれが持ち味だ。

新テロ対策特別措置法の衆院再議決の本会議を欠席した小沢一郎代表について聞かれ、「自分の経験からも、党首の言動を巡る感想を外向けに、バラバラに言うのはマイナス」と身内の批判は控えた。

ただ、昨秋に小沢氏が狙い、今なおくすぶる大連立には「かつて自民党と連立を組んだ小沢自由党は結局、解体に追い込まれた」とにべもない。「自民党は政権維持のためなら社会党の首相だって担いだ。結局、連立が終われば自民党だけが大きくなっている。その現実を見なければいけない」と舌鋒は鋭さを増した。

衆院選で「勝てるチャンスは十分にある」とあくまで強調した。建前だけではないとばかり「候補者の粒がそろってきた。民主党の支持率が下がらないのも有権者の政権交代への期待の反映」だと分析した。

代表として臨んだ2005年の衆院選で、小泉純一郎元首相の「郵政解散マジック」に惨敗して辞任。全国をお詫び行脚し、コツコツと党内の信望回復に努めてきた。「向こう10年間で3度の政権交代」を展望し、再挑戦の機をうかがう。

ゲスト / Guest

  • 岡田克也 / Katsuya OKADA

    日本 / Japan

    民主党副代表 / the Vice President of the Democratic Party of Japan

ページのTOPへ