2008年01月11日 00:00 〜 00:00
増田寛也・総務相

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会見リポート

民間大臣の意気込みに注目

加藤 太啓 (共同通信内政部)

改革派知事の旗手として、岩手県知事時代に当クラブで3回会見している増田総務相。「国にもの申す」姿勢に変わりがないか、多くの出席者が注目した。

「分権というのは究極の地方対策だ」

そうした雰囲気を反映してか、地方分権の重要性をひときわ強調し、意欲を見せた総務相。自らが第2期地方分権改革の第1段階と位置付け、2008年度予算・税制改正案に盛り込んだ法人事業税見直しによる税収格差是正や、地方再生戦略などの内容を細かく説明した。

しかし、分権への強い意気込みとは裏腹に、与党に足場のない民間出身大臣として国会への不安や懸念をのぞかせる発言も目立った。

「それにしても、大変難しい国会だった」

折しも会見当日は、57年ぶりとなる衆院再議決でテロ対策特別措置法が成立。「ねじれ国会」という異例事態で、難しい対応の連続だったことをうかがわせた。

また、08年通常国会の焦点である税制・予算案審議については、「再議決をためらう必要はない」と言及。政策決定プロセスを重んじる総務相にしては珍しく、「数の論理」で押し切ろうとする強硬姿勢も見せた。

当面の課題として挙げたのが、国の出先機関の見直しなどに関する第1次勧告を控える地方分権改革推進委員会のサポート。しかし、すでに中央省庁は強い抵抗を示しており、勧告の実現には政治力の発揮が不可欠な情勢だ。

第2期分権改革の行方を占う意味でも、通常国会でどう存在感を示すか。総務相の政治的手腕に、引き続き注目が集まる。
 

ゲスト / Guest

  • 増田寛也 / Hiroya MASUDA

    日本 / Japan

    総務相 / Minister of Internal Affairs and Communications.

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