会見リポート
2007年11月21日
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アンワルルハック・アハディ・アフガニスタン財務相
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会見リポート
成果が見られない麻薬対策
清水健太郎 (共同通信外信部)
アハディ氏はカルザイ政権で中央銀行総裁、2004年12月からは財務相を務めるなど、アフガン経済の中枢を担ってきた。廃虚から故国をここまで立ち直らせたという同氏の自負の表れでもあった。
だが、アハディ氏はアフガンが直面する課題として、①国内の治安②汚職のまん延③麻薬対策─を挙げた。これらの点は、これまで繰り返し指摘されてきたものばかりで、今に始まったわけではない。
中でも麻薬に関しては、国連薬物犯罪事務所がことし8月、アフガンのケシ耕作地面積は過去最高を更新したとの調査結果を発表。「世界一の麻薬生産国」という側面を持つアフガンに支援を続けている日本国民のひとりとして、「国際社会からの支援は麻薬対策分野で有効活用されているのか」と問うてみた。
アハディ氏は、①ケシ耕作地の絶滅②警察による密輸取り締まり強化③ケシから代替作物への転作、を具体的な対策として列挙。昨年、ケシ耕作地2万ヘクタールを絶滅させたというが、全体的には「大した効果はない」という。成果が上がらないのはアフガン政府だけでなく、国際社会にも責任があるとのアハディ氏の主張には違和感を覚えた。
アハディ氏は来日中、高村外相や町村官房長官らと会談。インド洋における補給支援活動の継続やアフガンへの援助継続を訴えた。日本のアフガン支援熱はいまだ冷めておらず、「安心した」と語った。
ゲスト / Guest
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アンワルルハック・アハディ / Anwar-ul Haq Ahadi
アフガニスタン / Afghanistan
アフガニスタン財務相 / Minister of Finance