会見リポート
2006年03月31日
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ステファン・メレル・ポーランド外相
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会見リポート
内政・外政不可分の事情
宮田 謙一 (朝日新聞論説副主幹)
まず、一昨年のオレンジ革命で揺れたウクライナの総選挙には比較的落ち着いた受け止めを示した。曲折はあっても、いずれは民主化が進むという見立てである。
厳しかったのはベラルーシの大統領選挙だ。「欧州最後の独裁者」と呼ばれ、強権的な統治が国際的にも批判されている現職のルカシェンコ氏が勝利した。
「われわれは野党候補を支持した」「野党の活動家をポーランドに招き、彼らはそこからさまざまな行動を繰り広げた」
内政干渉という言葉は存在しないかのように遠慮のない言葉がぽんぽん飛び出す。人権などの普遍的な価値を守る立場からということなのだろうが、両国関係はそうとう緊張しているに違いない。
そういえば、ウクライナのオレンジ革命の時も、ポーランドは民主派と言われたユーシェンコ現大統領に露骨に肩入れしていたようだった。
世界大戦などの結果としてこの3カ国の国境はがらがらと動き、人口は複雑に入りくんでいる。その上に、冷戦時代のソ連支配というくびきがのしかかっていた。
隣国との付き合いを内政、外政とくっきり切り分けるには、まだまだ生々しすぎる歴史と現実がある。
外相になった昨年まで駐ロシア大使だった。ロシアがウクライナやポーランドをバイパスして天然ガスを欧州市場に供給するパイプライン構想を進めているのを批判するなど、ロシア不信も相当なものだった。
ゲスト / Guest
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ステファン・メレル / Stefan Meller
ポーランド / Poland
外相 / Foreign Minister