会見リポート
2005年12月26日
00:00 〜 00:00
長島忠美・衆院議員・元山古志村長「被災地から」4
申し込み締め切り
会見リポート
復旧に立ちはだかる雪の壁
三島 亮 (新潟日報東京支社報道部)
長岡市と合併前の昨年3月にまとめた山古志の復興計画で、帰村目標を今年9月とした。「2年が住民が耐えうる最大限のタイムリミット」と思ったからだ。ところが、昨冬の豪雪で地震による地盤災害に雪害が加わり、復旧工事の発注が遅れた。そこに今冬の豪雪である。時間との闘いの復旧に、雪の壁が立ちはだかっている状態だ。
当初、住民の94%が望んだ帰村についても「最終的には8割の人になるかもしれない」との見方を示した。高齢者が多い山古志。今後の大きな課題として、自力で生活再建ができず、仮設に残らざるを得ない人への手厚い制度の必要性を強調した。
山古志の挑戦は、地震で一度壊れたふるさと、コミュニティーを新たな形で作り直すという困難な大事業でもある。「生活環境が厳しくても、あそこに暮らすことが生きがいそのものだという住民がいる。それを守るのも私の仕事だ」と力を込めた。
国会議員として「地方が抱えている悩みを代表する立場になりたい」と長島氏。少子高齢化、農業の担い手不足、加速する過疎…。日本の国土の7割を占める中山間地は将来像をどう描けばいいのか。中越地震からの復興が、全国的にふるさとの価値を見直す契機になってほしい。
ゲスト / Guest
-
長島忠美 / Tadayoshi Nagashima
衆院議員・元山古志村長 / Member of the House of Representatives (Former Mayor of Yamakoshi, Niigata)
研究テーマ:被災地から
研究会回数:4