会見リポート
2005年06月09日
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市川誠一・名古屋市立大学教授「HIV/エイズ」21
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会見リポート
企業で中高年のHIV研修を
玉木 達也 (毎日新聞社会部)
感染してから発症まで10年程度といわれるエイズ。「今年、予防対策をしたからといって、翌年、患者が減るというものではない」として、長期的な視野で対策を進める必要性を強調した。また、最近の医薬品の発達で、発症を抑えられるにもかかわらず、患者が増えていることを危惧する。「(感染の有無を調べる)保健所の検査体制がまだ利用しにくく、十分でない」と、国や自治体に見直しを促す。
さらに検査を受けやすくするだけでなく、「陽性となった場合、感染者をどうフォローアップするのか、環境をもっと整えなければならない」と課題は山積みだ。
HIVはコンドームを使用しないなど、無防備な性行動で感染する。若者の感染が注目されやすいが、異性間の感染では30歳以上も増えている。そのため、中高年男性を対象にしたHIV研修が企業で必要ではないかとも提言する。
2、3年前、日本人の中国での集団買春行為が批判された。感染者や患者の増加が著しいとされる中国。当地での感染の危険性だけでなく、逆に中国へ感染を広げる危険性もある。
7月1~5日には、神戸市で第7回アジア・太平洋地域エイズ国際会議が開かれた。この地域で急速にエイズの流行が進む中、日本が問題解決に果たすべき役割は大きいはずだ。「アジアの人々と交流し、一緒に考えなければならない」。国内だけの問題ではないと締めくくった。
ゲスト / Guest
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市川誠一 / Seiichi Ichikawa
名古屋市立大学教授 / Professor, Nagoya City University
研究テーマ:HIV/エイズ
研究会回数:21