2005年03月30日 00:00 〜 00:00
横田滋・早紀江夫妻・北朝鮮による拉致被害者家族連絡会代表「北朝鮮」12

申し込み締め切り

会見リポート

「家族の絆」そして「祈り」

芋原一善 (テレビ朝日報道局報道企画部長)

これまでに11人のゲストを招いた「北朝鮮研究会」が2年ぶりに再開された。新装とまでは言えないが再開店第一号のゲストにはやはり、このお二人をお迎えしたかった。

この日、横田夫妻はJR新橋駅から春の日差しの中を歩いてこられた。事務局からの車の申し出を断られたそうだ。拉致被害者の家族会が発足してからすでに8年。青森、山梨、沖縄を除く全国各地をめぐみさんらの救出を訴えて行脚してきた。

滋さんはいつもの、聞きなれたやや早口の口調でめぐみさんが新潟の自宅近くで拉致されて以降の動きを、また早紀江さんは、曽我ひとみさんとめぐみさんとの会話の内容などを紹介しながら、母親としての心からの叫びを言葉にして訴えた。

この研究会の2日前には、めぐみさんが夫とされる人物と「死亡」1年前にはすでに別居状態であったとの報道がなされた。お二人は昨年8月に上京した蓮池さん夫妻から、めぐみさんについての情報を得ていたそうで、夫とされる人物だけではなく、めぐみさん自身も複数の名前を使っていた可能性があることが、この日、明らかにされた。

研究会に先立って、滋さんは「家族の絆」と、また、早紀江さんは「祈り」と記帳をした。政府間の交渉が膠着状態に陥ったかにみえる状況をうけて、この日、早紀江さんは「本当に難しいですね」と何度も口にした。「あんな国だから、いつ信じられないことが起きるかもしれません。風邪などひいておられません」。そう言い残して会場をあとにした早紀江さんたちの祈りが、一日も早く通じることを願ってやまない。

ゲスト / Guest

  • 横田滋・早紀江夫妻 / Shigeru Yokota and his Wife Sakie

    北朝鮮による拉致被害者家族連絡会代表

研究テーマ:北朝鮮

研究会回数:12

ページのTOPへ