2004年07月21日 00:00 〜 00:00
ドナルド・ジョンストン・OECD事務総長

申し込み締め切り

会見リポート

構造改革特区を高く評価

矢島 誠司 (産経新聞論説副委員長)

日本が先進資本主義国の集まりである経済協力開発機構(OECD)に加盟したのは、1964年(昭和39年)4月28日。欧米の金持ちクラブと呼ばれたOECDに仲間入りするアジアで最初の国となった。

その年、4月1日には日本はすでに国際通貨基金(IMF)で先進国なみの義務を負う「IMF八条国」に移行しており、10月10日には東京オリンピックが開かれるなど、活気にあふれていた。

あれから40年。今回のジョンストン事務総長の来日も、日本のOECD加盟40周年を記念するシンポジウムへの参加と、政府要人との会談が主な目的だった。

元カナダ財務相。1996年にOECD事務総長に就任後、日本記者クラブで記者会見に臨むのは今回が3回目だという。

「記念すべき40周年に、日本経済が長いスランプから脱し、たくましく回復している姿を見るのはうれしい。再び世界経済の牽引車になってほしい」

今回は、日本経済に対する楽観的な見方を語った。

日本経済の問題点としては先進国の中でも突出して高い公的債務残高の比率と、OECD加盟国に共通する少子・高齢化を指摘。それらに対処するためにも、規制改革が重要と強調した。

その中で、小泉内閣が進めている「構造改革特区」の試みを高く評価し、「規制改革の実験室だ。成功すればOECD加盟各国も導入するだろう」と期待を示した。規制改革は市場原理を働かせることが大事─とも述べた。

ゲスト / Guest

  • ドナルド・ジョンストン / Donald Johnston

    OECD事務総長 / Secretary-General, OECD

前へ 2024年03月 次へ
25
26
27
28
29
2
3
4
5
9
10
11
12
16
17
20
23
24
30
31
1
2
3
4
5
6
ページのTOPへ