2004年05月17日 00:00 〜 00:00
保岡興治・自民党/小宮山洋子・民主党/上田勇・公明党「司法制度改革」2

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会見リポート

政治の側から見た司法改革

鬼木 洋一 (東京新聞社会部)

国民が刑事裁判に参加する裁判員法が成立した。その4日前にタイミングよく開かれた研究会で、3氏は政治の立場から、裁判員制度の導入によって変ぼうする日本の刑事司法を展望した。

「われわれ政治家も国民との対話でいろいろ勉強になる。裁判官も裁判員との触れ合いを通じ、独自の考えを深められる」。裁判官出身の保岡氏は、新制度が法律のプロだけに依存してきた日本の裁判にもたらす影響を強調した。

小宮山氏は「100年に一度の改革という割には、国会でしっかり議論をする時間がなかった」と残念がったが、「社会の在り方を変えることができる、夢のある制度だ」 と述べた。

国民が主役になるためには、法廷の審理をより迅速に、分かりやすく変える必要がある。一方で、被告人の権利が現行より後退することは許されないが、保岡氏は「捜査も変わる」と予想。

刑事事件の容疑者取り調べの録音・録画について、保岡氏は「検討に値する問題だ。司法取引など新たな捜査手法と連動させる形で、われわれも法務省も検討を始めた」と述べた。

上田氏は裁判員制度の意義を強調した上で、「米国では陪審制度への批判もある。これからはきれいごとだけでなく、客観的な議論も重ねていかねばならないだろう」と指摘した。

ゲスト / Guest

  • 保岡興治 / Okiharu Yasuoka

    自民党 / LDP

  • 小宮山洋子 / Yoko Komiyama

    民主党 / DPJ

  • 上田勇 / Isamu Ueda

    公明党 / New Komeito

研究テーマ:司法制度改革

研究会回数:2

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