2004年03月01日 00:00 〜 00:00
神崎武法・公明党代表

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会見リポート

存在感の重さをアピール

浅海 伸夫 (読売新聞東京本社編集委員)

自民党と連立政権を組んでから五年目に入った公明党の執行部は、何を考えているのか。神崎代表は、イラクへの自衛隊派遣など喫緊のテーマから参院選後の政局の見通しまで、多岐にわたって見解を明らかにした。

神崎氏はスピーチで、公明党の連立入りは「政治の安定」をもたらし、「改革政治」も主導できたと総括。その一方で、自民党との間で憲法や教育基本法改正などをめぐり対応の「違い」があることを認めつつ、それらは徹底的に議論して一つずつ決着させていくと語った。自公連立は、「自民党が誠意をもって対応するかぎり、誠意をもって対応する」ことが基本だが、内閣の掲げる重要課題で公明党が合意できなければ、「連立解消もありうる」と自民党をけん制。同時に「政策的には近いところもある」民主党との連立は、「将来的にないとはいえない」と含みを残した。 公明党の選挙協力のあり方次第で、自民党と民主党との政権争奪の行方が左右されるといわれる時代。神崎氏の発言は、キャスチングボートを握っている公明党の存在感の重さを強くアピールしたものとみてよい。 自民党と民主党が憲法問題などで共通の「議連」をいくら作ろうと、「どうぞご自由に」と言い切ったあたりも、公明党のパワーへの自負がのぞいた。

神崎氏は、自分たちの行動によって国の方向が決まるという「自覚」を持ちながらやっていくと語ったが、これこそ、今後の公明党に最も求められるものだろう。

ゲスト / Guest

  • 神崎武法 / Takenori Kanzaki

    日本 / Japan

    公明党代表 / President, New Komeito Party

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