会見リポート
2004年01月19日
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デイビッド・アトキンソン・ゴールドマン・サックス証券調査部金融調査室長「経済見通し」4
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会見リポート
邦銀再生には収益力強化を
松本 明男 (個人会員(日刊工業新聞出身))
明年4月に迫ったペイオフ完全解禁をひかえ、日本の金融システムは安泰なのか──。銀行経営分析の第一人者の診断は「(金融不安の震源の)不良債権は半減しており、1000万円超の大口貯金の払い戻しは可能。取り付け騒ぎは起こらない」との安全宣言だった。
全国銀行でピーク時174兆円もあった不良債権(金融庁の開示額の五倍)は昨年3月末で87兆円に半減。過剰債務を抱えるワースト主要25社をすべて清算したとしても、大手銀行がこうむる損失は三・五兆円止まりで、年間業務純益(銀行の本業のもうけ)4.5兆円の範囲内で十分処理できる。最悪期にマイナス66兆円と大きな穴があいた大手行の自己資本も株価上昇や不良債権処理でプラス4兆円と好転している─などが金融不安脱却への根拠。
しかし邦銀の再生には、利ザヤ拡大、リテール店舗の強化、年金や投信の運用力強化─など収益力のパワーアップが課題という。
ゲスト / Guest
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デイビッド・アトキンソン / David Atkinson
ゴールドマン・サックス証券調査部金融調査室長 / Chief Financial Officer of Securities Research Department, Goldman Sachs
研究テーマ:経済見通し
研究会回数:4