2004年01月09日 00:00 〜 00:00
斎藤満・UFJつばさ証券チーフエコノミスト「経済見通し」2

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会見リポート

米経済好調には懐疑的な見解

福沢 亜夫 (個人会員(時事通信出身))

グラウンドゼロ(世界貿易センター)生き残りという斎藤さん、そのせいか何となく米国のパフォーマンスには懐疑的。例えば目下の好調な景気は財政、金融両面から支えられすぐに「鈍化するとは思われない」と予測したそばから「テロ以後の成長は全部、戦時体制を敷いてなりふり構わずてこ入れした分で、民間中心の自律回復ではない」と疑問を投げ掛ける。

エンジン(財政と金融)がガス欠を起こす危険もさることながら、 常に事態を先読みして行動を起こしがちな市場が実態を越えてしまうリスクが大きいという。財政と経常収支の双子の赤字を埋めるべき海外からの資金流入は年々細っており、いまや日本と中国の為替介入分がやっと米国の赤字をファイナンスしている格好。  このため「静かにドルが下がるのならいいが、為替差損が膨らんで投げ売りとなり株が売られた八七年秋のような事態も十分あり得る」というのが斎藤さんの警告だ。

ゲスト / Guest

  • 斎藤満 / Mitsuru Saito

    UFJつばさ証券チーフエコノミスト / Chief Economist, UFJ Tsubasa Securities

研究テーマ:経済見通し

研究会回数:2

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