1999年02月26日 00:00 〜 00:00 10階ホール
フン・セン・カンボジア首相

会見メモ

・・・フン・セン首相が日本記者クラブで会見するのは3回目。実は94年3月に行われた初めての会見も、司会を務めさせていただいた。
その時とくらべるとフン・セン首相は大きく変わった、というのが最大の印象だ。ラナリット第一首相と並んでの会見では、当然ながら主役は第一首相のほうだった。
だがいまやラナリット氏は国会議長に棚上げされ、自身は肩書きから「第二」が外れた。名実ともに実権を握った自身に加え、覚悟のようなものが全身にみなぎり、それが質疑応答にも反映されていた。
向こう2年間の改革を見ていてくれと胸を張り、ポル・ポト派幹部に対する国際法廷設置問題では、一時は同派を承認した国際社会の矛盾を突いて逆襲した。東南アジア諸国連合(ASEAN)への加盟の展望に関しても「ASEANを喜ばすためではない」とクギを刺した。ハノイの首脳会議で加盟を見送られたことが、よほど憤まんやる方なかったのだろうと推察された。
この日終わった支援国会合のカンボジア支援が、予想額を超えたこともあって上機嫌で、感謝の意を表明した。会見中、コップの水を何杯も飲み干したが、会見場が乾燥していたというよりは、応答に力が入っての気負いゆえではないだろうか。
会見中、会場内で携帯電話の呼び出し音が何度か聞こえ、いささか耳障りだった。今後は事前に注意を喚起することも必要かもしれない。・・・
日本記者クラブ会報1999年3月号5ページから引用。同号1ページに関連写真があります)

会見音声


ゲスト / Guest

  • フン・セン / Hun Sen

    カンボジア / Cambodia

    首相 / Prime Minister

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